浮気を経験した30代男性の基本情報
私は現在30代半ばの独身男性で、東京都出身です。
離婚をしてからは再婚をしていません。
離婚後、女性との交際経験はあるものの結婚という形に至らないのは、やはり前妻との離婚が関係しているかと思います。
なお、子供はおらず特に養育費などを支払っているということもありませんので、その点においては多少恵まれているのではないでしょうか。
仕事に関しては飲食関連の小規模な会社の代表を務めておりますが、現在は別の個人事業を中心に生活をおこなっております。
前妻との馴れ初めと交際歴
前妻は私よりも5つ年上の女性で、出身に関しても同じ東京出身同士ということもあり共通の話題には困りませんでした。
当時同じ職場に勤める同僚であり、相手の方が先輩という立場です。
なお、飲食店ということもあり、深夜まで勤務があることが基本的な労働環境でしたので、お酒を一緒に飲むことも多く打ち解けるのも早かったかと思います。
当時私が20代前半で、前妻が20代後半ということもあり、私はあまり交際をするつもりはありませんでしたが、相手からのアプローチもあり交際することになりました。
しかし、私は若い頃から飲食店での独立を考えていたのであまり結婚願望はなく、その旨についても相手に伝えていましたが、それでも構わないということでの交際スタートとなります。
実際に交際を始めてからは特に大きな問題もなく、順調な交際だったように感じられました。
そして交際をしてから3年が経過する頃になると、私の独立が決まり生活環境は大幅に変わることとなります。
前妻はそのままの職場で働き続け、私は新しい土地で新しい環境の中、飲食店を経営することとなりました。
新しく開店させた飲食店に関しては、それまでの実績や経験などを活かすことができましたので、当初の半年ほどは順調な滑り出しといった印象です。
その頃には私の中にも前妻との結婚というものを意識するようになり、相手も30代前半とうことでこのままにしておくのも可愛そうかなという情念からも結婚をしたいという旨を伝えました。
結婚を意識することができたのは、新規出店に対して背負う借金返済への目処がある程度理解できたという点と、献身的に支えてくれていた彼女への誠意という部分があります。
そして結婚の申し出に対しては、そのときにOKの返答をもらえたので、無事結婚へと進んでいくこととなりました。
しかし、ここで大きな問題が発生します。
新規出店をして半年ほど経ったときに「東日本大震災」が起きたわけです。
飲食店自体は東京にありましたので、直接的な被害はありませんでしたが、当時の自粛ムードや計画停電などの影響もあり、一気に客足が遠のくことになりました。
今考えてみるとそこまで心配するような事態にはなりませんでしたが、当時はかなり先行きが不透明でしたので、結婚というものを一旦自分の人生設計の中から外し、飲食店の継続に尽力する日々を送ることを決めます。
結果として飲食店自体はその後も続けて営業することができて、現在でもその店舗は活動を続けています。
そして震災から3年ほど経ったときに再度結婚の申し出をし、交際6年ほどでの結婚という形になりました。
浮気の理由と発覚の原因
ここまで、ある程度順風満帆な生活を送っているように感じられますが、やはり飲食店の経営をひとりでおこなうというのはかなり体力的に厳しい部分がありました。
そのため、一時期は体調を崩すことも多く、前妻からはたびたび注意をされることも多かったように感じます。
夫婦生活の中で前妻とは会話をする機会も多く、世の中でよく聞かれる「セックスレス」という問題も特にはありませんでした。
しかし、かなりストレスフルな環境だった私は前妻に対して仕事の愚痴を語ることも多く、また相手も私に職場の愚痴をこぼすことが多くなっていました。
お互い同じ飲食業というフィールドの中で働いていましたので、悩みなどは共有し合える部分があったのですが、どうしても私は前妻の話す愚痴の内容が子供っぽく感じられてしまい、しっかりと解決に対しての意見を伝えていなかったようにも感じます。
なお、その頃からたびたび前妻から新しく入社してきた男性スタッフの名前を聞くようになり、仕事終わりによく一緒に話をするようになったということを聞いていました。
そのときは特に浮気などに対しての危機感もなく、ストレス解消相手がいるのであれば助かるかなといった印象でした。
しかし、段々と前妻が仕事終わりに帰ってくる時間が遅くなり、しまいには朝帰りや昼帰りといった行動が多くなってきます。
さすがにこれはおかしいと思ったのですが、もとから前妻は私に対しての束縛が多く、私の女性関連に対するトピックスには激しく怒りだすタイプでもあったので、そんな前妻が「浮気はしないだろう」とタカを括っていました。
そんな日常が数ヶ月続いたのですが、あるとき夜中に前妻が私の飲食店にいるときに浮気が発覚します。
前妻のスマートフォンの画面が上向きに置かれていて、特に覗くつもりはありませんでしたが、受信したLINEの通知が見えてしまい、そこに浮気相手からのメッセージが浮かんでいました。
なお、覚えている限りでは内容は以下のようなものです。
「今なにしてる?出てこれないかな」
冒頭部分だけですので、そのあとの内容は分かりませんが、既婚女性に対してのメッセージにしてはなかなか積極的な内容だったと思います。
私はそのときすでに10年以上飲食店で勤務をしていましたので、お客さんの恋愛や浮気などに関する悩みも多く聞いている人間です。
そのメッセージが浮気もしくは男女間におけるアプローチの証拠であることは瞬時に分かってしまい、また前妻もそのメッセージを私に見られたことを悟っていたようでした。
私はどういうことかと問い詰めると、少し考えた挙句に前妻は「好きな男性ができた」ということを私に伝えてきました。
正直、この時点では交際から7年ほど経過しておりますが、結婚をしてからはまだ半年ほどというタイミングです。
さすがにこのタイミングで浮気を知ってしまうことなど想像もしていなかったので、当時の私はかなり困惑しました。
心拍数はかなり高まりましたし、ちょっとした眩暈のようなものも感じたことを覚えています。
しかし、とりあえず話し合わないと仕方がないということで、そのときは自身の飲食店を早めに閉めて自宅へと2人で帰りました。
そこで事の経緯について詳しく聞くことにしたのですが、前妻から伝えられたのは以下のようなことです。
- 私の体調が悪くなってきていることが心配でもあり、それが将来に対する不安にも繋がっている
- 仕事の愚痴をこぼす私を見ているのが滅入る
- 浮気は相手からのアプローチではあるが、現在のところ肉体関係はないとのこと
正直、私には理解しがたい状況だったわけですが、もちろんこちら側にも非があるかもしないというのは認識しています。
しかし、だからといって浮気というのは許せることではありませんし、相手男性に関しても前妻が既婚者であることは知っていることでしょうから不貞行為であることを理解しての行動にかなり腹が立ちました。
とにかく相手との話し合いは必須だと感じましたが、前妻がどうしてもそれだけは止めてほしいということだったので、あくまで前妻との話し合いのみということになります。
そして私は前妻に対して浮気相手と一緒になるのか、それとも私との結婚生活を続けるのかを早急に決めてもらいたいという意思を伝え、当時の自宅を出てしばらくの期間実家に帰ることにしました。
ちなみに前妻と浮気相手との肉体関係があったかどうかに関しては、前妻の言うことを信じればなかったということになりますが、何度か朝帰りなどもしていましたので「肉体関係はあった」と私は思っています。
そして、しばらくの期間自宅を空けていた私に前妻から連絡がきて、「離婚をしてほしい」という内容を聞くことになりました。
なお、この時点で私は特に相手のことを嫌ったり、別れたいと考えてはいませんでしたので、かなり衝撃的な答えだったということを覚えています。
ちなみに私は長い夫婦生活の中で浮気をしたりされたりということはあるかもしれないけれど、最終的に元に戻るというのが夫婦の在り方という考えの持ち主です。
もちろん私は前妻と交際をしてから一度も浮気をしていませんし、疑われるような行動も極力控えていました。
元来、揉め事に対して面倒に感じるタイプの人間だったので、浮気を疑われること自体が非常に煩わしく、また仕事でそれどころではなかったという部分もあります。
しかし、結果的には前妻の方が先に浮気というものに手を出してしまい、さらには離婚という提案まで出してくる始末となりましたので、私の考え方は間違っていたのかもしれません。
離婚をしてほしいと伝えられたあとには、離婚届を前妻との自宅に届け、記入をしてもらい私が預かる形となりました。
なお、私はしばらくの間、仕事を休むことにしましたが、周りからの励ましもあり復帰することができています。
そして前妻が出ていってからは一度も連絡は取っておらず、またこちら側から慰謝料を請求することもしませんでした。
その当時は一刻も早く前妻のことを忘れたいと考えていましたので、慰謝料などの手続きや家庭裁判所などとの係わり合いを持ちたくないと思い、前妻との連絡を一切絶つことにしたわけです。
しかし、離婚届を預かってから1ヶ月経ったときに、前妻から「住民標を変更するのに区役所に訪れたら、まだ離婚をしていない状態だといわれた」との連絡がきました。
ちょうど浮気や離婚の騒動が自宅マンションの更新期限と重なっていたので、私の転居届けと一緒に提出しようかと考えていたのですが、相手も同じような状態だったため、急遽先立って離婚届けだけを提出することとなりました。
これが最後の連絡となり、その後数年経ちますが現在に至るまで一度も相手とは連絡を取っていません。
なお、共通の知人からは前妻がその浮気相手と再婚をしたというのはなんとなく伺いました。
これが私の浮気されたすえに離婚にまで至ったエピソードです。
普通は浮気された側が離婚を切りだすことが多いかと思いますので、浮気した側がそのまま出ていってしまったというのはもしかしたら少数派かもしれません。
こうした流れのため、慰謝料を受け取ることもなく、ある意味「円満な離婚」とも言えるでしょう。
最終的に私が感じたのは、浮気というのはしてはならないことが前提ですが、それ以上にバレてはいけないものだということです。