「面談なしで浮気調査は無理」と考えた方が良い
探偵は説明する義務がある
探偵事務所が会社として運営する時、「探偵業法」という法律規定があります。
そこには色々な規定があるのですが、依頼に対しどのような対応をすべきかということも記載されています。
特に重要になるのが下記の4つです。
・重要事項の説明等
・探偵業務の実施に関する規制
・機密の保持等
上記は探偵業の業務の適正化に関する法律等の解釈運用基準というものに記載されています。
一つずつ分かりやすく説明していきましょう。
まず、書面の交付を受ける義務。
これは簡単に言うと、「書面で必ず契約を交わしましょう」というものです。
面談せずに口頭だけで、契約を結ぶことはできません。
次に記載のある「重要事項の説明等」。
実際にどのような探偵を行うのか、契約をする際に説明をする義務です。
そして「探偵業務の実施に関する規制」は業務を行って、その結果、犯罪行為や違反行為などを招かないのか、という調査が必要になります。
例えば、「依頼者がストーカーだった」、「依頼者が麻薬密売人だった」などの事がないように調査段階で違法かどうか確認する義務があるということです。
「秘密の保持等」は探偵の調査員はもちろんのこと、庶務や経理など探偵事務所に関わる全ての人が依頼者の個人情報やデータを外部に流出させないという義務です。
このように探偵業を行う上で課せられているルールがいくつもあります。
仮に面談なしで契約を結んでしまったら説明の義務を怠っていますし、依頼者の違法行為の可能性についても検証していないことになります。
そういった法律上の問題もあり、面談なしで引き受ける探偵事務所はまずないと考えた方が良いです。
面談をしても心配事を気にする必要は無し
面談したくないと思っている依頼者は、下記のような心配事があるのではないでしょうか。
「顔バレしたくない」
「探偵事務所に行っていることを誰かにバレたくない」
「面談したら高額請求されそう」
確かに心配事として、こういったことを思うのも無理はありません。
しかし最近は全国各地に探偵事務所がありますから、都市部だけでなく地元に根差した探偵事務所もあるはずです。
大手の探偵事務所なら各支店を設けていますので、お近くで相談できるところもあるのではないでしょうか。
そしてプライバシーの問題。
探偵に相談しているということを知られたくない人も多いです。
そういった依頼者の意向を最大限配慮し、依頼者の希望に沿った場所で相談することも可能です。
例えば、探偵事務所に行くのが難しいなら、自宅に来てもらうのも良いでしょう。
自宅に訪問する担当者はいたって普通の格好ですから、見た目ですぐに探偵事務所の人間と分かる人はまずいません。
またいきなり探偵事務所に行くのが嫌なら、電話やメールで問い合わせする形でも問題ありません。
それでしたら相手に顔を見せることなく相談することができます。
その際、本名を名乗らなくてもまだ大丈夫です。
正式な依頼になると、本名で伝える必要がありますが、まだ具体的な調査に入る前でしたら仮名での相談が可能です。
尚、カウンセリングの段階で具体的な浮気調査や人物特定はできません。
そして、カウンセリング時に金銭面を心配されている方も多いです。
たちの悪い悪質業者だと、高額な金額提示をし、「この調査法を利用しないと今後取り返しのつかないことになる可能性もある」などと、脅すところも中にはあります。
しかし、そんな不安を煽るような業者は稀です。
カウンセリング時に詳細な料金形態について説明をしてくれる探偵事務所がほとんどです。
もしその段階で明確な料金を提示していない場合は注意してください。
事後報告のような形で高額な料金を請求する業者もかもしれません。
「調査日数が延びた場合にどれぐらいの見積もりになるのか」、「調査員を多く派遣した時にどれぐらいの見積もりになるのか」、など具体的な説明が行われる探偵事務所を選ぶようにしましょう。
また、依頼者の希望を聞かずに勝手に調査を延長するなどの行為が行われるところも要注意。
最初の見積もりで提示した料金からさらにプラスになる場合は、依頼者の確認を取るのが一般的です。
面談なしのカウンセリングではどの程度相談できるの?
メールや電話で相談を聞いてくれる探偵事務所では、まずはあなたの状況を把握し、どんな調査が可能なのかを教えてくれます。
例えば下記のようなケースがあったとしましょう。
・最近帰りが遅くなった
・時折部屋から出ていって誰かと話している様子
・携帯電話をリビングに置いておくことがなくなり、自分の部屋に置いてある
・よくわからない理由で1日出かけることが増えた
こういったことをすべて探偵事務所に相談し、浮気の可能性がどれくらいあるのか教えてくれます。
そして、自分自身で調べられる調査などもアドバイスしてくれます。
例えば、
・夫の車に女性を乗せた形跡があるのか確認する
・その他、夫の行動で怪しい点があるのか確認する
自分で調べて「クロ」の可能性が高いとなると、「実際に調査しますか?」という相談があるはずです。
もちろん、ちょっとでも怪しいとなったら依頼できるのですが、せっかく依頼しても何もなかったら「心配して損した」という気分になるでしょう。
それを防ぐため、まずは自分で出来る解決策を提案してくれるはずです。
何も聞かずにいきなり、「ウチに依頼してください」と勧誘するような探偵事務所はやめましょう。
親身になって、どれだけアドバイスをくれるのかが重要です。
ただ、具体的な部分(相手がどの会社の人なのか、どこに住んでいる人物なのか)などは相談後になります。
面談の必要性を考える
依頼者自身の調査が行われるケースも
面談はなぜ必要なのか。
契約諸々に関する探偵業法ももちろんあるのですが、「探偵事務所がどんな依頼者なのかを判断するのに面談が必要」という側面もあります。
例えば、依頼者全てが善人とは限りません。
ひょっとしたら、依頼者がストーカー行為を考えている可能性もあるかもしれません。
そういったストーカー行為を行おうとしている人に相手の住所や氏名、年齢など全て伝えたら事件を引き起こす引き金になってしまいます。
トラブルを未然に防ぐため、探偵事務所では依頼者自身の調査を行うケースもあります。
・依頼者と相手はどのような関係なのか
・依頼者は、なぜ相手のことを調べたがっているのか
こういったことをしっかりと把握した上で依頼者の依頼に対して調査を開始します。
正当な探偵事務所であれば、こういった下調べをしっかり行います。
過去には探偵事務所がストーカーに個人情報を教えてしまい、ストーカー行為を招いたとして探偵事務所が摘発された事例もあります。
こういったことがないように依頼者のことをしっかり把握することも、探偵事務所の重要な役割です。
ただ、例えば依頼者の家に防犯カメラを設置してどんな人物なのか根掘り葉掘り調べるというようなことまではさすがにしません。
どんな人物か自分のことを調べられる可能性がある点は、承知しておきましょう。
「人情」という意味でも面談は必要
例えば、あなたに全く縁もゆかりもない人に助けて欲しいと頼まれるのと、あなたの友人から助けて欲しいと言われるケースがあったとしたら、間違いなく友人を助けるでしょう。
それと同様に、面談をして、しっかり事情を説明すれば、あなたのことを救ってあげたいと思う調査員は必ずいるはずです。
人と人とのコミュニケーションが、調査員のモチベーションにつながるのは間違いありません。
そういったの側面からも考えると、できればカウンセリングの段階から顔と顔を合わせて相談するのがベストです。
メールや電話でも良いのですが、相手がどんな感情で、どれぐらい真剣に考えているのかいまいち伝わらない部分があります。
1回だけ契約のために探偵事務所を伺うのと、カウンセリングを経て、本契約したほうが「この人は本気で悩んでいるんだな」と感じとってくれるため、相手もより真剣に対応してくれるはずです。
面談の回数は 1回までは無料としているケースが多いため、そう何回も相談はできませんが、せいぜい2回以上は実際に調査する方に話を聞いたり、相談するようにしましょう。
まとめ
以上、浮気調査で面談なしは可能か検証しました。
結論を申し上げると、面談もなしに浮気調査をするのは悪徳な業者以外ありえません。
面談なしとなると、それだけ互いの信頼感が生まれませんので、いい加減な調査をする可能性もあります。
あなたにとっても決して良いことはないので、必ず面談を行うようにしましょう。
そして実際に、面と向かって相談したほうがあなたの心理を理解して、どんな調査が良いのか為になるアドバイスを送ってくれるはずです。
必ず面談を経て本依頼をするようにしましょう。